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すい臓の働き
2008年3月 7日 株式会社ビーエルエフ
すい臓
肝臓や腎臓に比べるといまひとつ知られていない「すい臓」。知られていなくても、大切な働きをしています。
すい臓とは
すい臓は胃と十二指腸に囲まれ、胃の後ろに隠れたようにあります。太さ約3センチ、長さ約15センチで、おたまじゃくしのような形といわれています。重さは健康な成人で70~100gです。
すい臓をつくっている細胞は、「外分泌細胞群」と「内分泌細胞群」の2種類に分かれており、働きも異なります。
「外分泌細胞群」は、すい液を分泌し、栄養の消化吸収を助けています。
「内分泌細胞群」は、ホルモンを分泌し、吸収した栄養をエネルギーにしたり、蓄えることに必要な働きをしています。
すい液の働き
すい液は、「外分泌」として分泌されます。胃の次に食べ物が通る十二指腸に分泌されるのですが、腸の中は構造的には体の外です(体を竹輪にたとえると穴の部分が胃や腸の中で、身の部分に心臓や筋肉などがあります)。
すい液は、たんぱく質、脂質、糖質それぞれの栄養素の消化吸収を助ける多くの酵素を含んでいる無色透明、粘調性の液体です。分泌量は1日に約1リットルにもなります。
また、すい液は消化吸収の他にも、胃酸を中和する働きもあります。
すい臓が分泌するホルモンの働き
すい臓が分泌する主なホルモンは、インスリンとグルカゴンです。ともに血液中の糖分の値(血糖値)を調節する働きがあります。
インスリンは、血糖値を低下させる働きがあります。その働きは、血液中の糖分(ぶどう糖)をエネルギー源として使えるように、筋肉に送り込むことを助けています。
また、食事によって、血糖値が上昇し、すぐにエネルギー源として必要のない糖分が生じるとグリコーゲンという物質に合成させ、肝臓や筋肉などに蓄えるようにしています。なお、インスリンの他に血糖値を下げるホルモンはありません。
グルカゴンは、インスリンとは反対に血糖値を上げます。肝臓に蓄えておいたグリコーゲンをエネルギーが必要になった時に再び糖分に変えて消費させる役割をします。
*グルカゴンは、筋肉中のグリコーゲンには関与しません。
この2つのホルモンはまったく正反対の働きをしますが、どちらが多すぎても血糖値に異常をきたします。
インスリン、グルカゴンなどのホルモンを血液中に分泌しているのがすい臓の中にあるランゲルハンス島です。ランゲルハンス島は、球状の小さな細胞の塊で無数に散らばっています。
すい臓の病気
代表的な病気は、すい炎、すい臓がん、糖尿病です。
すい炎は、十二指腸に分泌されるはずのすい液がすい臓内で漏れ出して、すい臓そのものを消化してしまおうとする病気です。脂肪分の多い食事、香辛料など刺激物の多い食事、アルコールなどが過ぎるとすい臓に負担をかけて起きます。胆石症の場合は、場所が近いためにすい炎がおこりやすくなります。
特に急性すい炎になると、激しい痛みを伴います。重篤な場合は死亡する危険性があります。
糖尿病は、すい臓だけが関係する病気はありませんが、すい臓の働きに関係が深い病気です。
すい臓がんは、近年増えております。発見が難しく、治りにくい病気ですので、慢性すい炎や糖尿病の方は要注意です。
糖尿病
糖尿病人口は1370万人。内訳は糖尿病680万人、糖尿病予備軍690万人です。日本の人口の10人に1人以上ですね。40歳以上では4人に1人と推測され、どんどん増えています。
糖尿病とは、血液中の糖分の濃度(血糖値)が高い状態が続く病気です。
糖尿病を原因別に大きく分けると
① 生活習慣 ② すい臓に異常があり、インスリンの分泌がない、少ない。
の2つで、日本人の糖尿病の95%は①の生活習慣に起因するものですが、これも、すい臓の働きと無縁ではありません。
少し、複雑ですが、みてみましょう。
食事をすると消化吸収によって、血液中に糖分が増えます。すい臓がインスリンを分泌し、筋肉で使うようにしたり、肝臓や脂肪細胞で蓄えたりするようにします。しかし、運動不足、食べすぎなど生活習慣がよくなかったり、加齢が原因で、体内でインスリンの働きを妨げる物質が増えてくるといわれています。インスリンの効きが悪くなるわけです。
効きが悪くなった分をすい臓は量でカバーしようと大量のインスリンを分泌します。いづれすい臓が疲労、オーバーワークになって、すい臓のインスリン分泌力が次第に低下してしまい、終にはインスリンが効かなくなるのです。結果、糖尿病になります。
すい臓の病気の予防方法
食事習慣としては、
脂肪分の多い食事は少なめに。
香辛料の多い食事は少なめに。
アルコールは程ほどに。
食べすぎはしない。
などがあげられます。
適度な運動も大事です。要は多くの生活習慣病と同じです。
すい臓もいたわって健康長寿しましょう。